beyerdynamic DT 1990 PRO MKII
TESLA.45ドライバーを採用したプロ向け開放型スタジオヘッドホン。優れた客観測定と30Ω化により、現代的な運用互換性を備えます。
概要
DT 1990 PRO MKIIは、評価の高いDT 1990 PROの第二世代です。2024年後半に登場し、TESLA.45ドライバーと30Ωへの低インピーダンス化で、ミキシング/マスタリングなどのクリティカル用途に合わせた改良が行われています。組立はドイツ、パッド2種・ストレート/カールの2本ケーブル・ハードケースが付属します [4]。
科学的有効性
\[\Large \text{0.8}\]標準化試験(RTINGS Test Bench 2.0)で低歪み、良好な左右一致、可聴しきい値以下のグループディレイが報告され、中域は目標に忠実、トレブル帯には帯域間の揺れがあるとされています [2]。メーカーは30 Ω公称インピーダンスと用途別の2種イヤーパッドを案内しており、実運用面の柔軟性を備えます [4]。
技術レベル
\[\Large \text{0.8}\]TESLA.45は効率・歪み・過渡応答の改善を志向した45 mmダイナミックの再設計です。付属品(制作向け/M&M向けの2種パッド、ストレート/カールケーブル、ハードケース)、交換性の高い構造、ドイツ製造が特徴です [4]。
コストパフォーマンス
\[\Large \text{0.6}\]比較基準(機能・測定性能で同等以上):Sennheiser HD 490 PRO — USD 399(B&H)[5]。同一ベンチで、低歪み(94/104 dB SPLでも無着色)、グループディレイは可聴しきい値以下、トレブルの揺れがMKIIより少ないとされ、用途(開放型スタジオ)・付属(パッド2種)も一致します [1][2]。
DT 1990 PRO MKII(新品一般販売)はUSD 699.99(公式)[3]。
CP比:399 / 699.99 = 0.57 → スコア 0.6。
信頼性・サポート
\[\Large \text{0.7}\]金属ヨーク、交換可能なパッド/ケーブル、ハードケース同梱など、長期運用を前提とした堅牢な構成です。正規ネットワークでのサポート・部品供給が期待できます [4]。
設計思想の合理性
\[\Large \text{0.8}\]改良点は、測定で裏付けられる性能(歪み・一致・過渡)と運用性(30Ω、2種パッド)に集中しており、プロユースの要件に合致しています [2][4]。
アドバイス
beyerdynamicの装着感/ビルドを好み、低歪みかつ整った左右一致を重視する方にはMKIIは有力です [2][4]。一方で客観性能あたりの価格を重視するなら、HD 490 PRO(USD 399)が複数指標で優れ、価値基準のリファレンスとなります [1]。
参考情報
[1] RTINGS — 「Sennheiser HD 490 PRO Headphones Review」
https://www.rtings.com/headphones/reviews/sennheiser/hd-490-pro
[2] RTINGS — 「Beyerdynamic DT 1990 PRO MKII Headphones Review」
https://www.rtings.com/headphones/reviews/beyerdynamic/dt-1990-pro-mkii
[3] beyerdynamic(北米)— 「Headphones & Headsets」(DT 1990 PRO MKII 価格 USD 699.99)
https://north-america.beyerdynamic.com/headphones-headsets
[4] beyerdynamic — 「DT 1990 PRO MKII 製品ページ(仕様・付属品)」
https://north-america.beyerdynamic.com/p/dt-1990-pro-mk-2
[5] B&H — 「Sennheiser HD 490 PRO」(USD 399)
https://www.bhphotovideo.com/c/product/1798205-REG/sennheiser_700286_hd_490_pro.html
(2025.9.2)