概要

final E2000は、6.4 mmダイナミック・アルミ筐体の有線IEMです。独自のスイングフィット機構により装着角度の最適化を狙い、Eタイプイヤーピース（複数サイズ）とイヤーフックが付属します（ケーブルは着脱不可のOFC）。国内参考価格は3,530円（税込）、米国では販売店で約44 USD（Audio46で44.17 USD）です。 [1][2][7]

科学的有効性

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公称値は16 Ω・102 dB/mWで、スマホ用DAC/ドングルでも十分に駆動可能です。小口径ドライバー×剛性の高いアルミ筐体という構成は、不要共振の抑制という設計意図に一貫性があります。第三者の周波数特性（FR）測定では、やや暖かめで上位中音が控えめ、軽い高域リフトという傾向が確認でき、完全なターゲットトレースではないこと、サンプル間のチャンネル差も観測されています。公開THDデータは限定的で、有意な独立THDカーブは未確認です。 [1][3]

技術レベル

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単一ダイナミックとしては標準的な構成で、スイングフィット機構や付属のイヤーフックにより装着再現性・タッチノイズ低減（耳掛け）に配慮しています。一方で、独自トランスデューサー/DSP/高度な音響モジュールといった先進要素は見られません。 [1]

コストパフォーマンス

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測定性能が同等以上の有線IEMのうち最も安価な対抗として、Moondrop CHU II（22.99 USD）が挙げられます。E2000の代表的US価格は約44.17 USDで、価格あたりの測定指標の観点では見劣りします。本項の評価はこれに基づきます。 [2][4][5]

信頼性・サポート

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finalは日本拠点の老舗ブランドで流通・保証は標準的。アルミ筐体としなやかなOFCケーブルはこの価格帯として適正品質です。イヤーフック付属により耳掛け装着が可能で、タッチノイズ低減に寄与します。ケーブルは非着脱で、長期運用ではここが主なトレードオフになります。特定ロットの大規模な不具合は主要販売店で確認されていません。 [1][2]

設計思想の合理性

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最新の音響工学・心理学研究に基づくチューニングという開示、スイングフィットや小型筐体など実用優先の設計意図は首尾一貫しています。誇張的な主張は少なく、長時間リスニングの快適性を狙う姿勢が明確です。 [1]

アドバイス

• 薄型・軽量で装着が楽、穏やかな上位中音が好みならE2000は有力。
• 指標（測定）優先で価格重視なら、まずはMoondrop CHU IIを比較検討し、用途や好みに応じて7Hz x Crinacle Zero:2なども候補に入れるのが効率的です。 [4][6]

参考情報

[1] final（S’NEXT）E2000 製品ページ（機構・仕様・付属品）https://snext-final.com/products/detail/E2000.html
[2] Audio46「Final Audio E2000 Hi-Res Earphones」（仕様・米国価格の目安）https://audio46.com/products/final-audio-e2000-hi-res-earphones
[3] In-Ear Fidelity（Crinacle）「Final Audio E2000」周波数特性 https://crinacle.com/graphs/iems/final-audio-e2000/
[4] SHENZHENAUDIO「Moondrop CHU II」価格（22.99 USD）https://shenzhenaudio.com/products/moondrop-chu-2-10mm-dynamic-in-ear-headphone
[5] Hangout.Audio（Crinacle 5128）「IEM Graph Tool – CHU 2」周波数特性 https://graph.hangout.audio/iem/5128/?share=Chu_2
[6] Linsoul「7HZ x Crinacle Zero: 2」価格（24.99 USDの代表例）https://www.linsoul.com/products/7hz-x-crinacle-zero-2
[7] ヨドバシカメラ「final E2000 FI-E2DAL」国内価格（3,530円）https://www.yodobashi.com/product/100000001003532420/

(2025.8.14)