概要

HiBy R4は、ESS ES9018C2Mを4基用いたクアッドDACとAndroid 12（Snapdragon 665）を採用するエントリーDAPです。専用機としての操作性や3.5 mm／4.4 mm出力、ハイレゾ対応を提供し、国内実売は43,560円前後です。 [5]

科学的有効性

\[\Large \text{0.7}\]

メーカー公表値は可聴域での透明性基準を十分満たす水準で、バランス出力のダイナミックレンジ124 dB、SNR 123 dB、THD+Nは0.0005%オーダー、出力は32 Ωでバランス525 mW／シングルエンド165 mWを示します。第三者実測はまだ限定的ですが、数値上はノイズ・歪み・出力に余裕があり0.7（平均より上）とします。 [2]

技術レベル

\[\Large \text{0.5}\]

ES9018C2MやOPA1652/OPA1612、Snapdragon 665など成熟部品の組み合わせで構成され、設計自体は標準的です。Class A動作も含め独自技術の強い差別化は見られません。 [1][2]

コストパフォーマンス

\[\Large \text{0.3}\]

同等以上の機能・測定性能を満たす最安完成品としてFiiO KA13（4.4 mm対応、32 Ωで550 mWバランス出力）が挙げられ、国内最安実売は14,020円が確認できます。レビュー対象価格43,560円に対する比でCPは0.3です。 [3][6][5]

信頼性・サポート

\[\Large \text{0.6}\]

HiByは12か月保証とファーム更新を提供し、一般的なDAPとしての信頼性は妥当です。バッテリーやOS更新の長期性はスマートフォンに劣る点に留意します。 [1]

設計思想の合理性

\[\Large \text{0.5}\]

スタンドアロン運用や物理ボリューム、ローカル再生を重視する用途では合理的ですが、スマホ＋透明なドングル構成に対し可聴上の優位は限定的です。費用の多くは「専用機」という使い勝手に配分されます。 [1][2]

アドバイス

単体プレーヤーとしての運用性やバランス出力、ローカル保存を重視するならR4は選択肢です。ストリーミング中心で携帯性と価格効率を重視するなら、KA13など透明性を満たすドングルとスマホの組み合わせで同等の忠実度を安価に実現できます。必要出力やノイズ指標など、要件に合う数値を優先して選定してください。

参考情報

[1] HiBy Official Store, “HiBy R4 – 4-Way HiFi Android DAP”, https://store.hiby.com/products/hiby-r4, アクセス日 2025-08-22.
[2] Hifonix（小売仕様表）, “HiBy R4 – Audio Specifications”, https://hifonix.co.uk/detail/hiby-r4-make-music-more-musical/, アクセス日 2025-08-22（32 ΩでSE 165 mW／BAL 525 mW、DR/SNR/THDなどを掲載）。
[3] FiiO, “KA13 Parameters”, https://www.fiio.com/ka13_parameters, アクセス日 2025-08-22（32 ΩでBAL 550 mWほか）。
[4] B&H Photo, “FiiO KA13 Portable DAC and Headphone Amplifier (Black)”, https://www.bhphotovideo.com/c/product/1818066-REG/fiio_ka13_portable_dac_and.html, アクセス日 2025-08-22（米国価格確認 65.99 USD）。
[5] フジヤエービック, “HiByMusic R4 Black”, https://www.fujiya-avic.co.jp/shop/g/g200000069030/, アクセス日 2025-08-22（国内価格 43,560円）。
[6] 価格.com 検索, “FIIO KA13 価格情報（eイヤホン Yahoo!ショッピング最安）”, https://search.kakaku.com/FIIO%20KA13/, アクセス日 2025-08-22（国内最安価格 14,020円を確認）。

(2025.8.24)