HIFIMAN EF500

参考価格: ? 65000
総合評価
3.6
科学的有効性
0.8
技術レベル
0.7
コストパフォーマンス
1.0
信頼性・サポート
0.7
設計思想の合理性
0.4

HYMALAYA LE R2R方式のデスクトップDAC/アンプ。有線ネットワークストリーミング対応で、測定上は透明レベルの性能と強いコストパフォーマンスを両立

概要

HIFIMAN EF500は同社独自のHYMALAYA LE R2RラダーDACを搭載するデスクトップDAC/アンプです。縦置き筐体に有線ネットワークストリーミング機能と高出力ヘッドホンアンプ部を統合し、価格は459 USD相当のミドルクラス機です。

科学的有効性

\[\Large \text{0.8}\]

主要測定は透明域です:THD+N 0.0025%(−8 dB)、A特性S/N 117 dB、チャンネルセパレーション 131±3 dB。最大出力は32Ωでバランス4.5 W、アンバランス1.32 Wです。

技術レベル

\[\Large \text{0.7}\]

精密抵抗とFPGA制御による自社R2R実装は堅実な独自技術です。Ethernetベースのストリーミング統合も現代的ですが、ラダー方式自体は最新のデジタル手法というより成熟技術の系譜に位置づきます。

コストパフォーマンス

\[\Large \text{1.0}\]

クラスや方式を越え、機能・測定性能で同等以上を満たす最小コスト構成は以下です。

  • WiiM Pro Plus(ネットワークストリーマー, 219 USD
  • TOPPING E50(DAC、THD+N 0.00009% / 126 dB, 199 USD
  • TOPPING L70(バランスHPアンプ、実測約7 W @ 32 Ω, 279 USD

合計697 USDでEF500(459 USD)より高価であり、スコアは上限の1.0となります。測定透明性と出力は本構成がEF500を満たす/上回ります。

信頼性・サポート

\[\Large \text{0.7}\]

公式ポリシーでアンプ/プレーヤーは1年間の限定保証(30日返金)です。正規販売網と公式ストア経由のサポート体制が提供されます。

設計思想の合理性

\[\Large \text{0.4}\]

測定上の透明性は設計の有効性を裏づけます。一方でR2R選択は伝統的な変換哲学であり、透明性を最優先する用途で最新デルタシグマ方式に対し優位を示す根拠は限定的です。

アドバイス

有線ストリーミング対応の一体型R2R DAC/アンプを中価格帯で求める方に適しています。コスト効率と客観性能を最重視するなら、WiiM Pro Plus + E50 + L70のモジュール構成が測定面と柔軟性で有利です。

参考情報

  1. HIFIMAN EF500 製品ページ(仕様):http://www.hifiman.com/products/detail/345
  2. HIFIMAN 公式ストア(ストリーミング対応/価格):https://store.hifiman.com/index.php/ef500.html
  3. HIFIMAN 保証条件(保証期間):https://store.hifiman.com/index.php/warranty-policy
  4. WiiM 公式ショップ – WiiM Pro Plus(価格):https://wiimhome.com/shop
  5. TOPPING E50 ユーザーマニュアル(仕様):https://dl.topping.audio/usermanual/e50.pdf
  6. TOPPING 公式ストア – E50(価格一覧):https://www.topping.store/collections/dac-amp
  7. TOPPING L70 公式ストア(価格):https://www.topping.store/products/topping-l70-full-balanced-headphone-amplifier
  8. AudioScienceReview – Topping L70 測定(出力):https://www.audiosciencereview.com/forum/index.php?threads/topping-l70-headphone-amp-review.39767/

(2025.9.3)