Sony HT-ST5000

参考価格: ? 224850
総合評価
2.2
科学的有効性
0.3
技術レベル
0.3
コストパフォーマンス
0.4
信頼性・サポート
0.6
設計思想の合理性
0.6

2017年発売の7.1.2ch Dolby Atmos対応サウンドバー。測定上の周波数特性の乱れが大きく、現行の同等機能製品に対しコストパフォーマンスは低いと判断します。

概要

Sony HT-ST5000は、ワイヤレスサブウーファー同梱の7.1.2ch Dolby Atmosサウンドバーで、発売時価格は1,499 USD(2017年)でした[4]。S-Master HXデジタルアンプやハイレゾ(最大24bit/96kHz)対応、3系統のHDMI入力などを備え、DTS:Xはファームウェアで後日追加されています[3][7]。一方、現在は同等以上の機能をより低価格で提供する現行機が多数存在します。

科学的有効性

\[\Large \text{0.3}\]

Sound & Visionの測定によると、リスニングウィンドウ応答は200Hz〜10kHzで+5.00/−11.7 dB、500Hz〜10kHzに限定しても+5.00/−2.54 dBです(1m、Musicモード、準無響測定)[1]。またバー単体の−3dB点は468Hz、−6dB点は314Hzで、低域は付属サブウーファーに依存する設計です(サブは−3dB=36Hz)[1]。これらの数値は中低域の落ち込みと帯域内の大きな起伏を示し、忠実度の観点で不利と評価します。

技術レベル

\[\Large \text{0.3}\]

S-Master HX、ハイレゾ対応、HDMI入力×3など2017年当時の要件は満たしますが、現行機で一般化した高度な自動ルーム補正や多チャンネル背面スピーカー同梱構成に対して優位性は限定的です[3]。DTS:Xの後付け対応は積極的ながら、測定性能の改善に直結する設計上の新規性は見出しにくいです[7]。

コストパフォーマンス

\[\Large \text{0.4}\]

前提:本機の新品流通は事実上終了しており、現在の新品市場価格は提示されていません(発売時価格1,499 USDを分母として暫定算定)[4]。
比較対象:TCL Q85H(7.1.4ch、Dolby Atmos/DTS:X、ワイヤレスサブ+ワイヤレスリア、AI自動キャリブレーション、最大860W)— 機能は本機以上[5]。主要量販店で649.99 USDで安定販売を確認[6]。
CP計算(代表レート160円/USDで円併記)
103,999円(649.99 USD) ÷ 239,840円(1,499 USD) = 0.4336 → 0.4
機能同等以上のより安価な現行製品が存在するため、CPは低評価とします。

信頼性・サポート

\[\Large \text{0.6}\]

公式サポートページとファームウェア配布は継続しており、最新ファームは2022-02-16版(M40.R.0518)です[2][6]。発売後にDTS:X追加も実施されました[7]。一方で製品自体はディスコン相当で新品保証の入手性は低下しており、長期の更新実績も近年は限定的です。このため平均をやや上回る程度の評価とします。

設計思想の合理性

\[\Large \text{0.6}\]

オブジェクトベース音声対応やサブ同梱の一体型構成は合理的です[3]。しかし測定上の帯域不均一は改善余地が大きく、現行機が搭載する自動補正や追加スピーカー込みの実チャネル化に比べ、最終的な聴感上の透明性向上に直結しにくい設計と判断します[1][5]。

アドバイス

正確な再生や費用対効果を重視するなら、現行の代替機を推奨します。例としてTCL Q85Hは本機以上のチャネル構成と自動キャリブレーションを備え、実売649.99 USDで入手しやすいです[5][6]。より上位の没入感を求める場合はSamsung HW-Q990D(11.1.4ch)などの最新上位機も選択肢です[8]。Sonyエコシステムを重視する場合はHT-A7000系への乗り換えを検討すると良いでしょう[3]。本機を選ぶ理由は限定的で、状態の良い中古が非常に安価に入手できる場合に限り検討するのが安全です。

参考情報

[1] Sound & Vision, “Sony HT-ST5000 Soundbar System Test Bench”(1m、Musicモード、準無響/リスニングウィンドウ): https://www.soundandvision.com/content/sony-ht-st5000-soundbar-system-test-bench (2017-12-05掲載・参照日2025-08-13)
[2] Sony, “Support for HT-ST5000”/最新FW M40.R.0518(2022-02-16): https://www.sony.com/permalink/support/product?locale=en_US&model=HT-ST5000 (参照日2025-08-13)
[3] Sony, “HT-ST5000 製品情報/仕様”: https://www.sony.com/electronics/support/sound-bars-home-theater-systems-sound-bars-surround-speakers/ht-st5000/specifications (参照日2025-08-13)
[4] Sound & Vision, “Sony HT-ST5000 Soundbar System”— MSRP 1,500 USD記載: https://www.soundandvision.com/content/sony-ht-st5000-soundbar-system (2017-12-05掲載・参照日2025-08-13)
[5] TCL, “Q85H Q Class 7.1.4 Channel Sound Bar(機能・860W・想定価格)”: https://www.tcl.com/us/en/products/sound-bars/q-class-sound-bars/q-class-7-1-4-channel-sound-bar-q85h (参照日2025-08-13)
[6] Best Buy, “TCL Q85H Q Class 7.1.4 Channel Sound Bar”— 649.99 USD(在庫/価格): https://www.bestbuy.com/site/tcl-q85h-q-class-7-1-4-channel-sound-bar-with-dolby-atmos-wireless-subwoofer-and-wireless-surround-speakers-black/6580777.p (参照日2025-08-13)
[7] FlatpanelsHD, “Sony adds DTS:X support to HT-ST5000 ‘Atmos’ soundbar” (2017-09-28): https://www.flatpanelshd.com/news.php?id=1506605892&subaction=showfull (参照日2025-08-13)
[8] Samsung, “HW-Q990D 11.1.4ch Soundbar”— 1,499.99 USD: https://www.samsung.com/us/televisions-home-theater/home-theater/sound-bars/q-series-11-1-4-ch-wireless-dolby-atmos-soundbar-rear-speakers-w-q-symphony-hw-q990d-hw-q990d-za/ (参照日2025-08-13)

(2025.8.13)