STAX SR-X1
新設計の円形ユニットと現代化された構造を採るエントリー静電型イヤースピーカー。コストパフォーマンスは方式固定せず、ユーザー機能と公開スペックで同等以上となる最安製品で横断比較します。
概要
STAX SR-X1は、伝統的な円形デザインを現代的な機構とケーブルで再構築したエントリー向け静電型イヤースピーカーです。米国公式ショップでの価格は535 USD、日本の希望小売価格は66,000円です [1][2]。エナジャイザー同梱セット(SRS-X1000)も用意されています [3]。
科学的有効性
\[\Large \text{0.5}\]第三者の網羅的な測定(周波数応答の偏差、音圧依存のTHD、個体差など)は現時点で十分公開されていません。メーカー公称では再生帯域7–41,000 Hz、感度101 dB/100 V rms(1 kHz)、インピーダンス145 kΩ(10 kHz、2.5 mケーブル含む)、重量234 g、バイアスDC580 Vです [1][2]。独立測定が揃うまでは暫定として0.5とします。
技術レベル
\[\Large \text{0.6}\]高精度エッチング電極によるプッシュプル静電型円形ユニット、音波透過を滑らかにするオープンのスリット構造、剛性を高めた金属アークAssy、低容量OFCワイドケーブルなど、合理的な改良を盛り込みます [1][2]。一方でブレイクスルーではないため0.6です。
コストパフォーマンス
\[\Large \text{0.4}\]比較対象(方式固定せず、機能・公開スペックで同等以上):Sennheiser HD 560S(開放型・有線オーバーイヤー)。THD < 0.05%(1 kHz / 90 dB)および6 Hz – 38 kHzの公表スペックを持ち、第三者測定が未整備のSR-X1に対し、少なくとも公開スペック上で同等以上と判断します [4][5][6]。米国公式の新製品価格は199.95 USDです [4]。
計算(明示):199.95 USD ÷ 535 USD = 0.3737… → 0.4(小数1位に丸め)。
※静電型という方式内ではSR-X1は新品最安ですが、CPは方式に依らずユーザー機能と性能で横断比較します。
信頼性・サポート
\[\Large \text{0.7}\]静電型は可動部が少なく構造が単純です。STAXは長期の製品継続性があり(+0.1)、日本国内保証は1年で標準的です [2]。サポートは主に正規販売店経由(±0)。SR-X1+SRM-270Sの公式セットの存在は供給継続性の指標となります [3]。総合0.7です。
設計思想の合理性
\[\Large \text{0.3}\]専用エナジャイザーと高電圧バイアスを要する点は、アンプ互換性や可搬性で不利です。透明性レベルの第三者測定が未確認の現段階では、利便性と費用対効果の観点で限定的と判断し0.3です。
アドバイス
STAXの静電型サウンドを新品で最小コストで導入したい方に適します。対応エナジャイザーの導入費と設置環境を見込み、装着感の相性確認を推奨します。測定に裏打ちされたニュートラル志向をより低コストで求める場合は、HD 560Sのような公開スペックが明確な開放型ダイナミック機も検討対象になります [4][5][6]。
参考情報
[1] STAX Headphones(グローバルショップ): 「SR-X1 Electrostatic Earspeaker」— 仕様・掲載。https://staxheadphones.com/products/sr-x1-earspeaker (2025-08-28参照)
[2] STAX(日本): 「SR-X1」— 公式ページ、希望小売価格66,000円。https://stax.co.jp/product/sr-x1/ (2025-08-28参照)
[3] STAX(日本): 「SRS-X1000」— SR-X1+SRM-270S 公式セット。https://stax.co.jp/product/srs-x1000/ (2025-08-28参照)
[4] Sennheiser(US): 「HD 560S」— 公式USページ、価格。https://www.sennheiser-hearing.com/en-US/p/hd-560s/ (2025-08-29参照)
[5] Sennheiser(EU): 「HD 560S」— 仕様(THD < 0.05%(1 kHz / 90 dB))。https://eu.sennheiser-hearing.com/products/hd-560s (2025-08-29参照)
[6] Sennheiser Newsroom: 「Reveal the truth in your music」— HD 560SのFR/THD記載。https://newsroom.sennheiser.com/reveal-the-truth-in-your-music (2025-08-29参照)
(2025.8.29)