Topping PA5 II

参考価格: ? 29900
総合評価
3.6
科学的有効性
0.8
技術レベル
0.6
コストパフォーマンス
1.0
信頼性・サポート
0.5
設計思想の合理性
0.7

測定的にトランスペアレントを満たすバランス対応の小型Class Dパワーアンプです。**同等以上の機能・測定性能を備えたより安価な完成品は確認できず**、価値は最大化されています。

概要

PA5 IIは、4 Ωで100 W×2(1 % THD)を公称とするデスクトップClass Dパワーアンプです。TRSバランス/RCA入力と12 Vトリガーを備え、筐体は16.6 × 12.9 × 4.1 cmと小型です。バランス信号経路と低出力インピーダンスにより、実使用で負荷変動に強い振る舞いを狙っています。付属電源は38 V/3 Aです。 [2][3][4]

科学的有効性

\[\Large \text{0.8}\]

メーカー公開値(PA5 II):THD+N 0.0004 %以下(4 Ω、5 W/バランス)、0.0003 %以下(8 Ω、5 W)、周波数特性 20 Hz–40 kHz(±0.3 dB)、ダイナミックレンジ/SNR 121 dB(A-wt @1 kHz)、クロストーク −90 dB(@1 kHz)、ノイズ <15 µVrms(A-wt)。いずれも透明性の基準(THD+N ≤0.01 %、DR/SNR ≥105 dB)を満たします。 [2][3]

第三者データ(近縁のPA5 II Plus)約600 kHzのスイッチングとオーディオ帯域でダンピングファクター>100(=非常に低い出力インピーダンス)を確認。出力は4 Ω・両ch同時で約102 W(0.1 % THD+N)が報告され、カタログの方向性と整合します。 [4][1]

技術レベル

\[\Large \text{0.6}\]

TRSバランス入力や12 Vトリガーを備えた小型Class D実装で、測定的完成度は高い一方、TI系の定石的な設計範囲に収まります。独自アルゴリズムや新規トポロジの導入といった革新度は控えめです。 [2][4]

コストパフォーマンス

\[\Large \text{1.0}\]

対象価格(分母):29900円(199 USD)同等以上の機能(バランス入力等)と測定性能を満たすより安価な完成品は確認できません。除外例:SMSL AO200 MKII(THD+N 0.004 %、SNR 106 dB)[6]、AIYIMA A70(THD 0.0015 %@1 W、SNR ≥116 dB)[7]、Sabaj A20a 2022(THD+N 0.004 %、SNR 103 dB)[8]。したがって本機が最安到達手段でありCP=1.0です。 [2][3][6][7][8]

信頼性・サポート

\[\Large \text{0.5}\]

販売網と保証は業界標準的です。Plusの独立測定で示された高ダンピング挙動は本系統の設計刷新を裏づけますが、保証年数やサポート体制は突出しているわけではありません。 [4]

設計思想の合理性

\[\Large \text{0.7}\]

外形や価格を抑えつつ、可聴域での透明性(低歪・高DR・低出力インピーダンス)をバランス対応で実現する方針は合理的です。審美的・神話的要素を避け、測定で裏づける選択が徹底されています。 [2][3][4]

アドバイス

小型でバランス入力が必須、デスクトップに整然と置ける透明系パワーアンプを求めるならPA5 IIは有力です。“最安重視”だが測定マージンの低下は許容という場合、Fosi ZA3などは安価ですが、PA5 IIの測定レベルに同等以上ではないためCP比較からは除外しています。 [5][6][7][8]

参考情報

[1] Archimago’s Musings, “Part II: Topping PA5 Mk II Plus (PA5II+) Class D amplifier review,” 2023-10-28(4/8 Ω、両ch、0.1 % THD+N、Cosmos ADC等)
https://archimago.blogspot.com/2023/10/part-ii-topping-pa5-mk-ii-plus-pa5ii.html

[2] Apos Audio, “TOPPING PA5 II / PA5 II Plus – Specs,” 2025-08-20参照(THD+N @5 W、寸法、入出力等)
https://apos.audio/products/topping-pa5ii-plus-amplifier

[3] Audiophonics, “TOPPING PA5 II Class D Amplifier Balanced 2×100 W 4 Ω,” 2025-08-20参照(DR/SNR 121 dB、FR ±0.3 dB、クロストーク、ノイズ、出力仕様)
https://www.audiophonics.fr/en/integrated-amplifiers/topping-pa5-ii-class-d-amplifier-balanced-2x100w-4-ohm-silver-p-18003.html

[4] Archimago’s Musings, “Part I: Topping PA5 Mk II Plus (PA5II+),” 2023-10-21(約600 kHzスイッチング、DF>100、入力/ゲイン、試験系)
https://archimago.blogspot.com/2023/10/part-i-topping-pa5-mk-ii-plus-pa5ii.html

[5] Erin’s Audio Corner, “Fosi Audio ZA3 Balanced Stereo Amplifier – Measurements,” 2024-03-16
https://erinsaudiocorner.com/electronics/fosi_za3/

[6] Linsoul, “SMSL AO200 MKII – Technical Details,” 2025-08-20参照(THD+N 0.004 %、SNR 106 dB)
https://www.linsoul.com/products/smsl-ao200-mkii

[7] AIYIMA, “A70 – 製品ページ/仕様,” 2025-08-20参照(THD 0.0015 %@1 W、SNR ≥116 dB)
https://www.aiyima.com/products/aiyima-a70

[8] Audiophonics, “Sabaj A20a 2022 – 仕様,” 2025-08-20参照(THD+N 0.004 %、SNR 103 dB)
https://www.audiophonics.fr/en/hifi-devices/sabaj-a20a-2022-amplifier-stereo-class-d-infineon-ma5332m-bluetooth-50-2x170w-1x350w-4-ohm-p-17037.html

(2025.8.20)